大人カワイイってどんな色イメージ?
プリザーブドフラワー専門評論家の稲田です。
本日お届けするお花のオーダーの際に『大人カワイイ感じで!』という一文がありました。
大人カワイイってどんな感じをイメージされますか?
担当するフローリストと話し合い、この際だから大人カワイイってどんなイメージかを追求してみたら?と私。
一瞬「えっ?!」という表情を見せるフローリストでしたが、「…してみたら?」の一見投げかけているかの様に見える言葉の裏にある強制力を感じ取ったのでしょう(笑)すぐ様「わかりました!」と気持ちを切り替えた様子。
本人はどう思っているか判りませんが、私としては前向きなフローリストの姿に大変嬉しく頼もしさを感じましたよ。
今回のオーダーは形状は決まっています。
ダブルフォトフレームと呼ばれる写真立てタイプ。
片方に写真を入れるスペースがあり、片側にお花をアレンジ出来るスペースがある2つ折タイプのフォトフレームです。
形状が決まっているとヤレる事のバリエーションってそう多くはありません。
特に今回の様なお花をアレンジ出来る空間に限りがあるタイプはその傾向が顕著です。
そうなると色づかいの優劣が作品の優劣に直結しそうです。
そして、問題の『大人カワイイ』という抽象的過ぎるイメージ。。。
フローリストが作った3タイプの『大人カワイイ』を掲載します。
どうでしょう???
大人なイメージというと難しく感じますが、子供っぽいイメージの逆と考えるとイメージしやすくありませんか?
パステル調の色合いやフリルの様なフワフワした感じは子供っぽく感じますよね。
逆にグレイッシュな色合いやモーヴ系な感じは大人なセンスを感じます。そこに可愛さのエッセンスをプラスした感じが『大人カワイイ』ってことだと思います。
ただ、これも受け取る側のイメージによる所が大きいですし、イメージ的な部分に関しては必ずしも正解がある訳ではないですから、むしろ作り手がそれをしっかり意識して作れているかどうかの方が大切なような気がします。
ちなみにお客様は、2番目のデザインをチョイスされましたよ。
2016年の母の日のお花事情を予想!
プリザーブドフラワー専門評論家の稲田です。
まだ4ヶ月も先の話ですが、早くも母の日ネタを書かせて頂きます。
今年の母の日は、何と言っても日程が劇悪です(笑)
私が代表を務めるネット専門店の創作花屋花の音としては、ゴールデンウィーク明けの週末が母の日という日程は、戦う前から逃げ出したく様な分厚く高い壁の様な日程です。
母の日のオーダーのピークは、例年ゴールデンウィーク明けの翌日から翌々日なのです。
休み中は行楽に出掛けたり外出する機会が増えるので、パソコンを開く機会がグーンっと減りますし、通勤途中でスマホを開く事も無くなりますから、ネットでお買い物って感覚から遠ざかってしまう時期に当たるのです。
でも、今年はそのピークを待っていると日程的に母の日当日に間に合わないケースが増えてしまう事になります。
もちろん、母の日当日に間に合わないと判れば、そんな花屋にオーダーする事は無くなります。
まさに「ヒエ〜〜〜〜」と言った感じの極悪日程なのです。
とは言え、立ち止まっている訳にはいかないので、なんとか早めにご購入いただけるような策を積極的に講じていかなければなりません。
予測ができれば対処のしようもあるというモノ。。。
母の日はまだまだ先だと思っている花屋さん!そんな感覚でいたら、大切な繁忙期を失う事になりますよ〜〜〜!
お花のデザイン力をつけて、もっともっと世界を広げよう!
プリザーブドフラワー専門評論家の稲田です。
本年最初のオーダーはお花をあしらった時計のアレンジでした。
お客様のご要望はとっても具体的。なぜなら、どこかのサイトか何かに掲載されていた「イメージするデザイン」の画像を送っていただいたからです。
普通なら、その掲載していたお店ににオーダーしそうなモノですが、過去に弊店にて購入実績のある方でしたから、その時の仕事ぶりが評価されて、弊店にご依頼いただいたのだと勝手に推測(笑)
それならば、ご希望のデザインをご期待以上の出来映えでお応えするのが弊店のポリシー!
ただ、お客様には最初にこう告げさせていただきました。
「誠に申し訳ありませんが、お客様に送っていただいた画像の通り作って欲しいとリクエストされるのであれば、そのままにお作りする事はもちろん可能ですが、弊店のフローリストがこの時計の器を用いてデザインするとしたら画像と同じようなデザインには決してならないと思います」
私は、一目その送られて来た画像を見た時に、これはデザインと呼べるモノでは無いと思ったからです。
画像を見てもらうとお判りになると思いますが、これはデザインというよりもお花を配置したにすぎません。
これを作られた方には誠に申し訳ありませんが、少なくともプリザーブドフラワー専門評論家と名乗っている以上、これをそのまま素敵ですね!と言う嘘をつく訳にはいきませんからね(苦笑)
作っている本人は一生懸命作られたのかも知れませんが、創意工夫を繰り返した上で構成されたデザインとは到底思えないのです。
(精一杯作った痕跡の感じられない作品は、プリザーブドフラワーの普及の為にもダメなものはダメと言おうと決めた2016年です)
こんな風に言う事は、実は自分の(弊店の)首を絞める事にもなり兼ねません。
「偉そうに言ってるけど大した仕事してないじゃん!」
そう言われる様な仕事ぶりはどんな時でもしてはいけなくなるわけですから…。
ま、裏を返せば、それだけの仕事を常にしている自信があるからこそ言えるわけです。
さあ、十分にハードルを上げたところで、弊店でご用意させていただいたお花の画像をご覧いただきましょうか…(笑)
(お花数が違うのはご予算的な問題です。色味が違うのはお客様のご要望故です。)
比較すると私が言わんとする事がお判り頂けると思うのですが、いかがでしょうか?
どちらかがデザイン性に優れているとかいないとかは、この場合問題ではありません。
なぜなら、デザインとは好みによる部分も大きく影響するからです。
ここで是非感じていただきたいのは、ただお花を配置しただけのデザインと試行錯誤し練られた上でのしっかり計算されたデザインとの差です。
ハッキリ言います。ただ並べただけのデザインが世の中には多過ぎます。
それが生花に比べてプリザーブドフラワーのフローリストさんのデザイン力が劣る大きな理由の一つです。
これは、資格を取得する段階でのカリキュラムにも大きく問題がありますが、資格を取ってからは作り手一人一人がデザインに対して責任を持たねばなりません。
販売するにもそうですし、レッスンで生徒さんに教えるデザインにしてもそうです。
本来、プリザーブドフラワーはもっともっと魅力のあるお花です。
その魅力を作り手が存分に引き出さないでどうするんですか??
様々なSNSがこれだけ普及している昨今、多くの作品が日常的に目に止まります。だからこそ、もっともっと魅力的なお花デザイン作りに真剣に取り組んで、素敵なデザインが溢れる様になれば、プリザーブドフラワーはもっともっと世界が広がっていくのです!
プリザーブドフラワー専門評論家
創作花屋花の音 代表 稲田雅人